チャプター 35

私は助手の名札を整えた。朝の回診に、こんなふうに立ち会う資格など本当は自分にはない――そのことを痛いほど思い知らされながら。なんとも皮肉なことだ。五年前の私は、コロンビア大学で将来を嘱望される医学生だった。なのに今は、トーマスの後ろをついて歩き、かつて抱いていた夢の亡霊みたいになっている。

「ソフィア」トーマスの仕事用の声は、権威と温かさが絶妙に混ざり合っていた。「今朝の回診、手を貸してもらえると助かる。君には医学の素地があるし、きっと有益な視点をくれるはずだ」

彼が何をしているのか、私にはわかっていた。自分が置いてきた人生を、ほんの少しだけ味わわせようとしているのだ。もし状況が違っていた...

ログインして続きを読む